§1 Geodesic Dome 概説



 一般にGeodesic Dome(測地線ドーム)とは、球面に内接する3角形の面で構成された多面体構造を指す言葉として用いられています。
 図に示す、球面上の3点A,B,Cを頂点とする△ABCについて考えます。測地線とは曲面上の2点間の最短距離を与える曲線であすから、例えば球面上の点Aと点Cとの間の測地線は点Aと点Cを通る球の大円Cの弧ACになります(大円とは、球に内接して球の半径と同じ半径を持つ円のこと)。2点間を結ぶ直線は大円Cの弧ACに対する弦です。
 空間において一直線上にない任意の3点で一つの平面を定めることが出来ます。そこで球面上の任意の3点を頂点とする3角形の組み合わせで球面に内接する多面体を構成することが出来ます。この3角形で構成された構造を、厳密ではありませんが慣習としてGeodesic Domeと呼ぶ事にします。
 つまり、「Geodesic Domeとは、球面上の任意の3点を頂点とする3角形で構成された球に内接する多面体構造」の総称です。